No.101_コーヒーの品種のはなし

コーヒーも農作物ですので品種というものがあります。そして世界各地で数々の品種改良が重ねられ現在に至っています。

お米やりんご、みかん、ブドウ、イチゴにもいろいろな名前がありますね。あれも品種改良の歴史と言えます。(にわか知識で今検索しましたが)例えばりんごの“ふじ”は、“国光(こっこう)”と“デリシャス”の交配種とありました。そして国光もデリシャスもアメリカ原産のセイヨウリンゴがルーツとありました。大変余談ですが、僕の子供時代はデリシャスと旭(あさひ)くらいしか、りんごの名前(品種)はなかったように思うのですが...今はいろいろな名前のりんごがありますね。何れにしてもこの二つは懐かしい響きです。

話をコーヒーに戻します。以下は僕も書物から得た知識(情報)ですが、コーヒーはアフリカ(エチオピアやスーダン)に起源があるようです。そしてそこから世界に広まり始めたのが17世紀以降。品種は主にアラビカ種とカネフォラ種(主にロブスタ種)に大別され、アラビカ種が世界に流通している2/3、カネフォラ種は1/3を占めています。風味のうえで優れているアラビカ種が多く出回っていますが、そのアラビカ種の品種も原種に近いものはティピカ種(ティピカ種のルーツはインドネシアジャワ島に辿り着くようです)、ブルボン種(ティピカ種の突然変異種で18世紀後半マダガスカル島東沖に位置するブルボン島[現レユニオン島]で発見されたとのこと)が2大原種となっています。

その後長い歴史の中で突然変異種が発見されたり、自然or人工的な交配により品種は様々な分岐を辿り、今や200種以上の種類があると言われています。(アラビカ種とロブスタ種を交配させたハイブリット種も数々あります。)

品種改良の歴史を辿るとその目的は多岐にわたります。①耐候性(特に耐霜害性)を増したい。②耐病虫害性(特に耐サビ病性)を増したい。③多収穫性を増したい。④矮性を備えたい(木が高く伸びないようにして収穫し易くする)④見た目を良くしたい(粒が大きかったり、揃っている)。⑤美味しくしたい...等々

実は僕自身はコーヒーに関して品種信奉者ではありません。品種信奉者ではないという意味は、コーヒーの生豆を仕入れる時、その品種云々を強く意識することは無いという意味です。選ぶポイントは美味しいか!そしていろどりこーひーをご利用してくださるお客さまにとって魅力的か!その観点にフォーカスして選定しています。具体的には、すべての豆はテストサンプルを実際にカッピングした後、(持っている風味ポテンシャルを確認後)生豆購入を決めています。

因みに今ご提供しているエルサルバドルを例にとると『レッドブルボン100%』と言う品種です。アラビカ種の原種に近いブルボン種ですが、前述の通りコーヒーはいろいろな目的で交配(品種改良)が進み、原種としてのブルボン100%というのは今やむしろ希少な存在です。

今回テストサンプルをカッピングして、ブルボン種特有の果実を思わせる芳醇さ、且つ滑らかでまろやかな風味、コクがしっかり感じられ、それに魅せられ生豆の購入を決めました。

焙煎ポイントも『これがブルボン100%の風味だ!』と感じられるベストポイントが見つかりましたので、是非お試し、ご体験ください。

 

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