No.206_毎回同じ味を作るということ
焙煎において『毎回同じ味を作る』ということは大切なことだと思っています。と、言うより...食に携わるプロとしては当たり前のこと...と。焙煎するたびに味(ヤキ上り)がズレていたのではお話になりません。
一方で『毎回同じ味を作る』ための焙煎手法は?となると、その拠り処となる基準や手引きとして確立、公開されているものはこの世にありません。世の焙煎人はそれぞれの手法で焙煎をしているわけです。そういう意味では僕も他の人がどの様に焙煎しているかは知りません。
実はこの店を始める以前(コーヒーとは縁の無いサラリーマン時代です・笑)、『焙煎する』ということに興味を持ち始めて、それに関わる本もいろいろ読んだりしていました。確かにそこには焙煎手法の概要が(触り...程度ですが)書かれてはいました。『変化する豆の色を見て』とか、『豆の香りの変化を頼りに』とか、『爆ぜる音を頼りに』とか...でも僕としてはピンと来なかったですねぇ...(焙煎なんて一度もやったことがないのに...苦笑)
そんなことで『毎回同じ味を作る』、『美味しい豆を作る』ことができるのか?と
結果的には当時、お気に入りで行きつけの豆屋さんのオーナー経由、ある師匠に辿り着いたのですが、その師匠から指南を受けたのは、窯内温度と豆投入後の経過時間をコントロールする手法でした。これにはすごく合点が行きました。
店を始める時点で大枠の考え方を学びましたが、今やっている手法に辿り着くまでには自身で仮説を立て、試行、そしてまた仮説を立てて試行、それをずっと繰り返して来ました(この辺はつぶやきNo.204でも少し触れましたが、焙煎記録表も数十版、更新してきました)。
この仮説と試行...結構面白いので、また、別の機会にご紹介させて頂きますね
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