No.29_ハーベスト・ムーン
いろどりこーひーの新ブレンド、ハーベスト・ムーンのご紹介です。
『温もりと明るさが響き合うブレンド』、『コクとフルーティーのエレガントなハーモニー』が、辿り着いたブレンドのテーマです。
『辿り着いた』の表現を使いましたが、店のオリジナルブレンドが完成するまでには、思考と試行を繰り返しながら、そして少しずつその思考、試行を絞り込んで行くプロセスを経てブレンドが完成します。(僕のやり方...という意味ですが...)
近年は『秋が短くなった』、『9月になっても長い残暑が続いていると思っていたら、急に冬を予感させる朝夕の冷え込み』なんて年が多かった様に思いますが、今年はなんか違いますねぇ...8月末からすっかり涼しさを感じ、9月に入り、秋の到来を実感します。秋といえば、実りの秋、食欲の秋、お彼岸、お萩...。かぼちゃ、栗もシーズン。栗きんとん、最高ですね!スミマセン...話をブレンド作りに戻します。
実は、話が横道に逸れたのにも意味が有りまして...ブレンドを考えるとき、季節感を先ず意識します。そしてその上でお客様の日常生活を思い浮かべます(そこにフォーカスします)。お客様というのは漠然と『当店の商品を買って下さる方』に止まらず、『いろどりこーひーをご利用下さる顔が浮かぶ常連の皆様』まで意識します。いろどりこーひーはカフェでは有りませんので、お求め頂いた珈琲豆(or粉)はご家庭(若しくは職場)でご利用頂くことになります。そしてご家庭でのご利用は、朝昼晩、食中、食後、在宅ワーク中他色々なシチュエーションが想像出来ます。すると少しずつ寒さが増すこの季節、飲み物や味覚も夏季のさっぱり、爽快を求めていた時とは変わり、温もりやコクが欲しくなります。そしてこの季節栗きんとんや風味豊なあずきを使用した和菓子を口にするとほっこりした気分になります。(実は僕は甘党なもので...笑)
そんな時そこに寄り添い、そして味覚も気持ちも引き立てる美味しいコーヒーがあったら...それが最初に浮かんだ今回のブレンドのコンセプトでした。コンセプトが浮かんだら、使う豆種、配合をイメージして色々な組み合わせをカッピング(味チェックですね)します。カッピングである程度絞り込みが出来たら、実際にドリップしたり、フレンチプレスで淹れたり、飲み比べて、再び微調整を繰り返します。
今回は深煎りした2種類の珈琲豆をベースにしています。これらは、円やかで甘く豊なコクに包まれた珈琲感を演出します。そこにモカ・イルガチェフェの二つのシングル(ハマとナチュラル)をバランス良くブレンドしました。そして『温もりと明るさが響き合うブレンド』、『コクとフルーティーのエレガントなハーモニー』が実現しました。
あと大切なのはネーミングですね。これは前述のコンセプトが固まってくる過程で重要なキーワードが浮かび上がりますので、その中から固めて、再び味と呼応させます。
そして出来上がりました“ハーベスト・ムーン”!
是非、お試しくださいませ。
いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。