No.43_冬の焙煎時間と夏の焙煎時間
師走もいよいよ年の瀬へと向かってきました。朝夕の気温も日に日に下がってきていますね。先日お客様から『最近グッと寒くなってきたんで、朝の焙煎も時間が掛かるんじゃないですか?』とのお声掛けを頂きました。
今、フッと思いましたが、『お客様からのお声掛け』、『お客様からのお問合せ』がこのブログネタになっていることが多いですね(笑)ブログネタ以外にもお客様との会話はホント楽しいです。僕自身色々な気付きを頂いたり、豆のラインナップ、焙煎、日々のお店運営全ての工夫、改善の源です。本当に有難いです。
焙煎時間の話に戻すと...実は【1回の焙煎時間】は冬も夏も変わりません。【1回の焙煎時間】というのは生豆を焙煎機の釜に投入してから、焙煎を終えて豆を焙煎機から放出するまでの時間を指しています。逆の言い方をすると、この焙煎時間を春夏秋冬、そして晴れの日も雨の日も同じ時間、同じ進行になるように焙煎中のカロリー(火力)をコントロールしています。こうすることにより、いつも同じ品質(焙煎加減=味)の豆がご提供出来るわけです。
一方で【全体の焙煎時間】は冬の方が夏より短くなります。【全体の焙煎時間】というのは、焙煎機に点火してから、数回の焙煎を行なって、火を消すまでの全体時間の意味です。
焙煎機点火後先ず暖機運転としてある温度まで加熱して消火してまた点火、加熱して、消火してを3度繰り返します。これは1ロット目も2ロット目以降と同環境で焙煎進行させるために行うものです。また、1ロット目の焙煎が終わって消火(種火状態に)すると、釜の中の温度はどんどん下がって行き、ある温度(投入温度)になったところで2ロット目の生豆を投入するのですが、この温度下降中のスピードが室温が低い冬は暑い夏より早く(短く)なります。
更に冬は投入する生豆が朝の室温で冷え切っているため、夏より10℃近く高温時に投入します。(これも前述の【1回の焙煎時間】を一定にコントロールするためです。)これにより1ロット目終了温度から2ロット目投入温度までの温度差も冬は短くなり、冬季はロット間のインタバル時間が夏季より4〜5分短くなります。仮に4ロット焙煎する場合、インタバル3回プラス暖機運転時間も考慮するとその【全体の焙煎時間】は20分前後短くなるわけです。
スミマセン...今日は理屈っぽいお話になってしまいました...でも、こうして色々な環境、条件が変わる中でも日々均質で美味しい豆焙煎に取り組むということは、とても楽しいんです。^ ^
いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。