No.78_焙煎前後の豆の変化

時々、お店でお客さまから『あれが焙煎前の豆ですか?』と生豆(ナママメ)が入っている麻袋(マタイ)を指差してご質問頂くことがあります。興味のある方には、生豆を直接ご覧頂くこともあります。するとまず色に驚かれます。『へー!こんなに白っぽいんですねぇ!』と。後は匂い、コーヒーに関しては『香りが...』と言った会話をすることが多いですが、生豆に関しては正に『穀物臭』と表現した方がしっくり来るかもしれません。それもそのはず、コーヒー豆はコーヒーノキの果実の種子ですからね。以下、他にも焙煎前後でいろいろな変化があります。

・豆の重量は、およそ8割になります。(およそ2割軽くなります。)

・豆の体積は、およそ1.51.7倍に大きくなります。(焙煎=加熱により、ミクロ的には生豆表面には亀裂が入り始め、内部は気泡が発生して膨張します。イメージとしてはスポンジ状になって膨らみます。本日の写真は焙煎前後の豆(マンデリン)を並べたものですが、大きくなったのが分かるかと思います。ちなみにマンデリンの生豆の色は、白というよりは緑色に近いかもしれません。)

・脆くなります。(前述のように豆は加熱によりスポンジ状に成るため脆くなります。生豆は踏んでも潰れませんが、焙煎後のコーヒー豆は、簡単に粉々になります。)

焙煎は生豆投入から20数分、200数十℃まで焙いたところで釜から出しますが、この間様々な物理的、化学的変化を経て、飲むためのコーヒー豆が出来上がるんですね。

コーヒーの歴史を紐解くと、どうも15世紀頃から商業的栽培が始まっているらしいのですが、『この種(たね)を焼いて、粉にして、湯で抽出して、飲んでみよう!』って、最初に発想した人、やり始めた人って凄いな〜って思ってしまいます。(笑)

そして日本にコーヒーが入ってきたのは明治時代、更に現在のスペシャルティコーヒーと呼ばれる良質なコーヒー生豆が入って来るようになったのは、2000年以降ということですから、ある意味『美味しいコーヒーの歴史』というのは『始まったばかり』とも言えそうです。

なんだか今回は取り止めもない話題で、話が拡散してしまいました。何れにしても良質な生豆が入手出来る現代に感謝です。そしてそれをしっかり、ちゃんと焙煎して、美味しいコーヒーとして、皆様にお届け出来ることが、何よりの喜びです。

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に彩りをお届けします。

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