No.131_焙煎の豆ヤキは焼いている訳ではなくて...

焙煎のことを『豆をヤク』と言ったりしますが、この“ヤク”...実は“焼く”とは少し違った思いでヤイテいます。

因みに僕が持っている“焼く”のイメージですが...

同じ火を使っても水を介せば“煮る”、油を介せば“揚げる”、“炒める”ですから、“焼く”に描く光景は網に乗せた肉、魚、野菜を直火で“焼く”、グリルのイメージです。

グリルにも勿論美味しく焼き上げるプロセス(コツ)があるかとは思いますが、概ね表面を焦し過ぎることなく中心部までしっかり(=適度に)火を通すことがポイントなのかなと思っています。(プロの極意はもっと複雑かとは思いますが)

一方、焙煎に於けるヤクで意識していることは、グリルの様な“焼く”ではなく、『焙煎の進行に沿ってその時々に必要なカロリーを与えてきっちり化学変化を起こさせる』との思いでやっています。ん〜?何を言ってるんだ?ですね(^^;;

焙煎は、ヤキの過程で塩コショウの味付けをするわけでは無いので、前述の化学変化を起こさせて美味しさを作り出す乾熱調理の世界なのです。(化学変化の話は過去のつぶやきNo.76にも記載してますので宜しければご参照ください。)

焙煎の焙の字は、茶を焙(ほう)じるとか、焙(あぶ)るとかに使われますが、状況としてはそれに近いかもしれません。いっそのこと焙煎の“ヤク”は"焙(や)く”と表記出来るとイイのにとさえ思ってしまいます。(苦笑)

因みに世の中の焙煎機にも色々な様式があって豆に直火を当てて焙くタイプもありますが、いろどりこーひーのPROBAT社の焙煎機は、反熱風式と呼ばれる様式で、裸火が豆に触れることは無く、主に熱風、次いでドラムとの接触熱、ドラムからの輻射熱が融合されて焙かれていきます。

 

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