No.159_行き着くところ(目的地)は、「味」

前回のつぶやきNo.158で『焙煎コントロールのよりどころは、温度、時間、そして出来上がった豆の味ですが、その中で更に一つに絞り込むとするなら、それは間違いなく「味」です。』と結びました。これはどう言うことか...が、今回のテーマです。

ここで突飛な例えなのですが...焙煎を車の運転になぞらえてみます。

昨今の車にはナビゲータがほぼ搭載されています。ナビゲータは、行きたい目的地をセットすると数通りの経路を示してくれます。そして運転手が、時間優先とか距離優先とか、有料道路使用有無を考慮して経路を選択すると、あとは導かれるまま操作、運転するだけで自ずと目的地に到着します。

ここで逆にこの車の運転を焙煎になぞらえるなら、差し詰めナビゲータは焙煎プロファイルです。そして目的地が、味(美味しい風味)と言うことになるでしょうか。

前回のつぶやきで、焙煎中の所作を記述しましたが、これは車の運転におけるナビゲータに沿ったハンドル、アクセル、ブレーキの操作と重なります。

(当たり前のことですが)焙煎中の所作は目的ではなくて、単なる手段です。最終的な目的は味(美味しい豆を作る)です。

それが冒頭記述した『焙煎コントロールのよりどころは、温度、時間(焙煎プロファイル)、そして出来上がった豆の味ですが、その中で更に一つに絞り込むとするなら、それは間違いなく「味」です。』の意味合いです。

ところでこの“焙煎プロファイル”ですが、この世で共通認識されているもの、公開・共用されているものはありません。それぞれの焙煎人(又は焙煎会社)が、独自に研究、作り上げているものです。車のナビゲータは既に搭載されていたり、より性能が優れた最新式のものを購入出来ますが、焙煎プロファイルは、そうは行きません。

来る日も来る日も焙煎(≒運転)を重ね、都度カッピング[味チェック]しながら、より美味しい味(≒目的地)を求めて焙煎プロファイル(≒ナビゲータ)の微調整を続ける旅は果てしなく続きます。

 

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