No.19_美味しいアイスコーヒーが飲みたい(急冷編)

7月に入り、『アイスコーヒーの美味しい作り方を教えて下さい』と言ったお声掛けを頂くことが多くなってきました。

アイスコーヒーの作り方は大別すると、①ホットで淹れて急冷する方法と②水出しする方法があります。②水出しする方法は更に②a.コーヒーバッグを水ポットに一晩浸して作る方法と、②b.水だしコーヒー専用器具を使ってポタポタと水滴を長時間に亘って落としながら抽出する方法があります。

それぞれに優る点(特徴)があるのですが、そのお話しの前に美味しく頂くための、若しくは美味しさを低減させる要因について少し触れてみます。

コーヒーの風味が損なわれる要因に『温度、空気、光』があります。コーヒーはこれらにさらされ続けるとその風味の劣化が早まります。これは豆の状態でも、粉の状態でも、そして液体としてのコーヒーの状態も同様です。『No.16美味しくコーヒーを淹れるには』の『豆、粉の保存について』では、袋のまま空気を極力抜いて冷暗所に保存下さい(長期の保存は冷凍庫で)と記載しました。

そこで①ホットで淹れて急冷する方法に話を戻しますが、これはコーヒーをホットで淹れた後、即大量の氷を入れたグラス(若しくはカラフェ、デキャンタ等)に注ぐ方法です。この時、当然氷が溶けて、コーヒーが薄くなりますので、ホットコーヒーは濃いめに淹れる必要があります。この濃さは何度かお試し頂いてお好みで結構ですが、お店で質問を受けた時は、『先ずは1.5倍程度の濃さでお試しください。』とお伝えしています。これは粉量を1.5倍にしても結構ですし、通常の粉量で注ぐお湯を2/3にして頂いても結構です。(ホットの淹れ方は、『No.16美味しくコーヒーを淹れるには』を参照ください。) この急冷をお勧めするのは、前述の理由に因ります。仮にもホットコーヒーを常温放置してしばらくしてから氷に注いだ場合、若しくはそれを経て冷蔵庫で冷やした場合、温度低下の過程で酸化が進み、コーヒーが本来持っている風味が若干ですが低下してしまいます。少し多めに作って冷蔵庫に保存する場合もこの急冷の過程を経て、残量は早めに氷を取り除いて、冷蔵庫で保存すると2日間位は美味しく頂けます。この急冷を経ると特にこの保存時の持ち(風味の持続)に大きな差が出ます。この際、前述の『空気』の劣化要因を低減させるため、密封の蓋付き容器での保存をお勧めします。

本日は紙面の都合上、①のみのお話になりましたが、次回以降②水出しアイスコーヒーについてもお話しさせて頂ければと思います。そしていろどりこーひーでも間も無くコーヒーバッグをお品揃えに加えさせて頂く予定です。

 

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