No.264_デカフェの製造方法(ブレーメンウォーター方式)

前回のつぶやきNo.263で、「デカフェ コロンビア」をご紹介しましたが、発売して1週間が経ちました

店では、“本日の試飲コーヒー”として、2種類のコーヒーをご提供していますが、この間、一つはデカフェコロンビアをお試し頂き、たくさんのお客さまから感想や質問を頂きました

感想としては、「デカフェは聞いたことありましたが、初めて飲みました」、「デカフェに対して勝手に薄味のイメージを持っていましたが、しっかりした風味がありますね」などなど

質問として一番多かったのは、やはり「デカフェってどうやって作られるんですか?」というものです

他にも「デカフェとカフェインレスコーヒーは同じ意味ですか?」「デカフェを作るには何か薬品を使うんですか?」、「カフェインを抜くときに風味も抜けるのですか?」といった質問もありました

他にも「デカフェにする焼き方があるんですか?」と、焙煎でカフェインを抜くのかしら?と質問いただいた方もいらっしゃいましたが、「生豆の段階でカフェイン除去されたものを仕入れているので、焙煎は通常と変わりないんですよ」とお伝えさせていただきました^^

さて、今回いろどりこーひーで採用したデカフェは、ドイツのブレーメンに本社を置く、その名も“カフェイン・カンパニー社(Coffein Compagnie)”で製造されたものです。同社は1930年代からカフェイン除去技術を手がけてきた、世界でも歴史ある専門企業のひとつで、コーヒーだけでなく、紅茶やカカオなどの脱カフェイン処理も行い、長年にわたり技術改良を続けてきました

そこでは、ブレーメンウォータープロセス と呼ばれる方法でカフェイン除去を行なっており、それはその名の通り、“水”を主体とした方法で、安全性、風味の良さの点でとても優れた製造方法です

今回の豆はコロンビアで生産されたスプレモ規格(最大サイズの等級)で、それがドイツのカフェイン・カンパニー社に輸入され、カフェイン除去された後、日本へ輸出されているので、このデカフェはかなりの長旅をしてきたわけです

ところで、コーヒー豆の中には、香りや甘さ、酸味、コクを生み出す数百種類以上の成分が含まれています。通常、カフェインはその成分の1〜1.5%といわれていますが、デカフェ製造の難しさは、「カフェインだけを取り除き、風味成分は出来るだけ残す」という点にあります。単純に成分を抜けばよい、という話ではありません。ここに各製法の技術力の差が現れてきます

ではここからは、ブレーメンウォータープロセスのお話です

まず生豆を温かい水蒸気で蒸し、豆の内部を膨張させて成分が外へ移動しやすい状態にします

・次に、その膨張した生豆を水に浸し、豆の中の成分を水中へと移動させます

・その後、成分が染み出した液体を活性炭フィルターに通すことで、カフェイン分子だけ選択的に取り除きます

こうしてカフェインだけが取り除かれた液体は、すでにコーヒーの風味成分(コーヒーエキス) で飽和している状態になっています

・この液体に新しく膨張させた生豆(同じ種類の豆)を浸すと、豆の内外の成分バランスの違いによって、カフェインだけが外(液体)へと移動していきます

これによりカフェインは99%以上除去されるとされています(詳細は公表されていませんが、この過程で加熱、加圧も効果的に作用させているとのことです)

・そしてこの溶液は再びカフェイン分子のみ除去され、同種豆のデカフェ化に再利用されていきます

このようにブレーメンウォーター方式は水とフィルターを主体にした製法で、有機溶媒などの薬品は使用していない安全な製造方法です

かつてデカフェは「味が薄い」「香りが弱い」と言われることも多く、コーヒー好きの方ほど敬遠される存在でもありました。しかし現在は技術が進み、風味をできるだけ残す製法が開発され、品質は大きく向上しています

前述の通り、カフェイン・カンパニー社はカフェイン除去処理の老舗とも言える会社ですが、今回のデカフェは、2021年に同社が確立した新しい製造ラインによるものと聞き、その魅力的な風味にも、なるほどと納得した次第です

というわけで今回ご提供するデカフェコロンビアは、

「デカフェなのに、こんなに美味しい!」というより、

「この美味しいコロンビア、デカフェなの?」そう驚くほどの美味しさです!

”デカフェが必要なお客さま“に加え、”デカフェである必要はないけど、美味しいコロンビアが飲みたいお客さま“ にも、ぜひ楽しんでいただければと思います ^^

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな暮らしに“彩り”をお届けします

   バックナンバーは、コチラ■